感慨深い
初めて、お客さんのところに常駐して開発に携わったソフトが、
パナソニックのDVDプレイヤー一体型VHSでした。
その後数年間、HDDレコーダー一体型とかいくつかのVHS機種の開発に関わりましたが、
その頃でもVHSなんて先行き細いから今に無くなるだろうなーと思っていましたが、
まだ作っていたのかというのに驚きました。
思えばここでのソフト開発ではいろいろなことを学びました。
多人数、他社との共同開発によるコミュニケーションを取ることの大切さ、
客先要求にいかに効率よくこたえるかとか、
目的意識を持って開発にかかわることの大切さとか、その他もろもろ。
そんなパナでのVHS開発での一番の思い出といえば、
やはり2か月間入りっぱなしだった四国出張でしょうか。
月曜日の朝イチに大阪を移動して愛媛県入り、
金曜日の夜遅くに大阪に帰ってくるのを2か月少々繰り返し。
朝は出張で来ている十数人で宿泊先の駅前のホテルの送迎バス(通称:護送車)で工場入り、
夜は深夜残業に突入して、終わった人からタクシーでホテルに帰る。
食事を取るにもめぼしい店は駅前のローソンしか開いていなく、しかも弁当もほとんど売り切れで、
どん兵衛とかカップヌードルとかを晩御飯にして食べたら寝る・・・
みたいな生活が続いていました。
当時は半分ノイローゼになりかけて確かに厳しい2か月間でしたが、
今となってはそういう経験も一つの思い出として、それはそれでよかったのかなとも思います。
今の自分があるのも、ここでの経験が間違いなく活きていますし、
仕事上での大概の困難にも立ち向かえる自信がこの時についたと思っています。
(それでもときどきへこたれる時もあったりするんだけど(笑))
そんな開発にかかわったパナのVHS生産が終わるというのは感慨深いものであります。